鍼灸院クレールのブログ

鍼灸院の日常と東洋医学について

運動と健康

咳について書く前に今日患者さんが凄くいいことを言っていたので少し書きます。

世間一般的に「運動は健康にいい」とされますね。

 

大半の方には健康的なことなのですが、運動の強度や頻度などによって健康を妨げる時もあります。これから書くのはそんな方の話です。

 

 

その患者さんはマラソンをしていて、今度フルマラソン出る予定だったのが一ヶ月前に体調が悪くダウンしてしまいました。

 

何ヶ月か前から朝もなかなか起きれなく、日中ずっと身体が疲れいる感じがして、身体が浮腫む感じがしていたのです。

それでも走ると体調が少し良くなる気がしたので走ったりして、何とか動いていたそうです。

 

運動しないと浮腫む感じと太る感じもしたのでずっと運動していたところ、ある朝動けなくなりました。仕事に行けなかったそうです。

それで来院しました。

 

 

今何回か治療してほぼ完治し、日常生活滞りなく過ごしてますが、その時養生の指導として、

「運動をしないでください」と頼みました。

 

この問診だけでなく脈診、舌診、ツボの状態などの情報を拾っていくと肉体的にも精神的にも疲労の蓄積による症状だったので運動の制限をしました。(散歩は軽めなら良いとは伝えました)

 

 

2、3回治療した後、今日患者さんが

「運動しなきゃという強迫観念があったけど、運動しなくても浮腫は取れてるし、体重が落ちました^ ^」

続けて、

「運動が悪いわけでないけど、疲労が蓄積してる状態での運動は良くないんですね」

と僕に話してくれました。

 

 

僕はどういう状態なのか説明してるのですが、自分ではどこか腑に落ちていない方もいらっしゃると思いますし、この方もややその傾向がありました。

 

ですが、この方はご自身で体験・体感して「今の自分には運動が健康を損ねる」と腑に落ちたそうです。

 

 

この方が運動に拘ったのは「運動するとその場は疲労感が取れ、浮腫が取れた」という背景の前に、「運動で体調が良くなった」という経験が以前にあったのです。

 

そこから運動の負荷をドンドンあげていくなか、身体が悲鳴をあげていって日常にししょうが出てきた。

 

というのがこの方の体調不良経緯です。

 

 

運動は体力を増したり、筋力をつけたりといいことなのですが、そのために肉体的な負荷が加わり、場合によっては強い疲労感が出ることがあるのです。

 

それらを「患者さんが気づき、理解していただけた」というのが改善の決め手でしたね^ ^

 

有難いことです^ ^